「ろっぽうフィールド日記」 春の海を旅する鳥(4) のシロエリオオハムの識別に関する記述の補足をここで。
毎年この海ではオオハムの4・5羽単位の群が次々に通過してゆく。晴れて穏やかな日の沖合い100mあたりにいて、潜っている以外は腹を太陽に向けて日向ぼっこしている。冬羽から夏羽に変わりかけの個体が殆どなのだが、今年はほぼ完全な夏羽個体をよく見かける。珍しいことだ。
冬羽のオオハムとシロエリオオハムの識別は非常に難しい。日本で夏羽を見る機会が少ないので、夏羽での識別に関してあまり話題にならない。しかし今回はチャンスだった。首の黒の金属光沢がシロエリオオハムでは赤紫、オオハムでは深緑だという。
この写真の個体は赤紫っぽく見えるだろう。
これは別個体だが、これも赤紫に見える。すなわち、今回通過中のアビspはシロエリオオハムということで納得できそうなのである。通過してゆくこの仲間がすべてシロエリかと言えば、多分そうではないと思う。オオハムも混じっているだろう。ジシギと同様、こいつらの識別も困難を極める。
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