紅王宮殿(Koh-Oh Kyuden)


月の牢獄 錆びた鎖 太陽が閉ざす
地平線が変わる ゲームが始まる
紫の笛吹き やわらかな合唱
3つの子守り歌
ほら、紅王宮殿に
街の鍵の管理人 夢たちを閉ざす
巡礼者の家に立つ 確かな望みも無く
黒の女王の葬送曲 割れた鐘が鳴る
炎の魔女を呼び戻せ
さあ、紅王宮殿に
庭師が木を植える 花を踏みつぶし
プリズム船の風を追う 甘酸っぱい香り
曲芸師が手を上げる オーケストラが鳴る
緩やかな 回転石
いま、紅王宮殿に
灰色の朝 風が泣く 賢者の冗句
予言にいろめきたつ 悪ふざけの欺瞞
黄色の道化師が そっと糸を手繰る
あやつり人形の微笑み
いま、紅王宮殿に


いわずと知れた第一期King Crimsonの超代表曲”Court of the Crimson King”である。高校時代にこのアルバムを知ったけど、当時はすんなりと自分の中に入ってこなかった。私のクリムゾンはその後のREDに始まり、時代をさかのぼって楽曲をコレクションしていった。
この曲をまっさきに和訳したのは、プログレを集めたカラオケCDなるものを持っていたのがきっかけ。なぜか写真家・加納典明の油ギッシュな顔のドアップがジャケットになった、今から思うとずいぶんな企画のCDだった。このCDの中に「宮殿」のカラオケがあって、日本語で歌ってみようと思い立ったわけだが、結局それはせず終いだったっけなあ。
この和訳で一番考えたところは、最後の「紅王宮殿に」という部分。オリジナルで”Court of the Crimson King”と発音しているのに近い日本語を考えた末だ。”Court of the”という部分が”紅王”になる。これを「コウオウ」と読ませるあたりが苦しいが、まあ意味としては通じるからヨシとしよう。
それにしても、年をとるということは悲しいことだよね>グレッグ

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