

下界は梅雨のシトシト模様。悪路の支線を登り切り、幹線林道と合流すると雨雲を抜ける。通行止めが北と南で続いており、ほかに通行する車もいない。開けた場所から低い雲海を見下ろす。北に向かう。途中のササユリポイントではまだ蕾。




毎年この時期恒例の、廃村のクリンソウとジギタリスの群落を見る。クリンソウは開花のピークを過ぎ、ジギタリスはこれから満開になるタイミング。



廃村周辺はアカショウビンの観察ポイントでもある。今回も、小雨の降りそぼる中、1羽が杉木立の中で一瞬姿を見せた。ブナ原生林と、そこから流れ出す沢と、アカショウビンのよい生息環境がそろっている。
非常に暗い条件でiso感度を上げて撮ったのでノイジーだ。この個体の翼の色は、通常個体より紫が強い気がする。ときどきこういう個体を見かけるが、紫の強いリュウキュウアカショウビンの血が混じっているのかもしれない。







さらに奥に進み、目的のブナ林に到着。沢筋にすぐにショウキランの未開花株を見つけ、沢筋を遡上しながら開花の様子をチェック。一株、開花したてを確認。雨粒を抱いた佇まいは、この花に似つかわしい。
沢から脱してブナ林を歩けば、ギンリョウソウがあちこちで開花していた。雨に濡れたギンリョウソウはガラス細工のようで美しい。

ブナ林の林道脇で見つけたキノコ。専門家に問い合わせ中だが、ヌメリガサ科の仲間だろうとのことだが未同定。目を引く造型である。
2025.6.10 D7500+VR300mmF4.0, 10mmFE, TG-6