落ち鮎の頃

早朝の出石川、この流域を縄張りにするコウノトリ繁殖ペアがいた。ねぐら入りから目覚めて、これから朝食といったタイミングだろう。ペアのメスの方は少し前に右足の踵関節の下を骨折し、保護収容が必要かどうかの見極めが続けられた。幸いにも、次第に自己回復をみせ、跛行ながらもしっかり採食する様子が確認された。

流域の少し離れた下流でカワウが潜水採餌を始めると、コウノトリはその狩場に飛んで行った。サギも同じように、カワウの狩場に集まってきた。サギやコウノトリは、おそらく魚影を目視確認できているのだろうが、潜水採餌のカワウの漁には到底かなわない。カワウが食べごろの落ち鮎をくわえて浮上すると、コウノトリは羨ましそうに飲み込むのを見るほかに術はなし。

さらに下流では、トビがサケの頭を漁っていた。川で産卵を終えた魚たちは、こうして次の命に引き継がれて行く。

2023.10.16 D7500+VR300mmF4.0

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