コウノ撮り

通りすがりの野上地区の刈田で、すぐ近くの野上巣塔から巣立ったばかりと思われる幼鳥1羽が採餌歩行しているのを見つけた。本年度より、足環の形状が変更になり、黒一色の長いリングに白文字で個体番号が印字されている。これまでのカラーリングは、色の組み合わせを読み取れば個体識別が可能だったが、これからは番号文字を読み取らないといけなくなった。近くなら双眼鏡でも判読できるが、少し離れるとスコープ越しか、望遠レンズで撮影した画像を拡大しないと番号がわからない。

そんなことで、今回の幼鳥も、糞で白く汚れた足環から、番号を読み取ることができなかった。そばに母親が見守っていたので、野上巣塔の子だと判定した。しばらく見ていると1羽の成鳥が幼鳥の横に飛来着地。幼鳥にちょっかいを出そうとするのを、近くにいた母親がクラッタリングで激しく威嚇。騒ぎを聞きつけて、少し離れた場所にいたらしい父親もすっ飛んできて、両親揃って侵入個体の威嚇、追い出しにかかった。

前月、野上巣塔では3羽のヒナが順調に成長中だったのに、今回のとは別の侵入個体が巣に降り立ち、ヒナ1羽をくちばしで突き殺す事件があった。2羽目のヒナも翼に傷を負って、コウノトリの郷公園に収容された。残った1羽が、今回無事に巣立ちして一安心である。野上から赤石にかけて、コウノトリの縄張り抗争が長く繰り返されている。

かつて、水路で弱っていたこのコウノトリJ0001を助ける手伝いをした
J0001飛び立ち、幼鳥が待つ野上巣塔に戻った。
野上ペア。左J0001♂右J0362♀
J0362飛び立ち電柱へ
J0001飛び立つ
足環なし個体♂
足環なし個体を追い出しに来た赤石ペアJ0017♀
威嚇する赤石ペアJ0426♂とJ0017♀

翌日、同じエリアで堤防ウォーキング。野上から赤石まで往復。結構な距離を歩いたが、その間、いくつかのコウノトリと出会い、持参したカメラで撮影した。その中からのコウノトリスナップを掲載する。普段は証拠写真程度のコウノトリ、たまには真面目に撮ってみるのもよいものだ。鳥の居ないこの季節でも、特別天然記念物のコウノトリは普通にいるのだから。

2023.8.16-17 D7500VR300mmF4.0

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