伊丹市昆虫館


お昼は中国自動車道赤松PAの角煮バーガーと決めていた。なんでも、西日本の高速道のSA・PAのご当地バーガーコンテストでグランプリをとったとか。

1個480円。注文を受けてから1個ずつ作るので時間が掛かる。豚角煮をメインに、卵、玉ねぎ、レタスが特製ソースとともにパン生地に挟んである。パンは丹波黒豆が入っている。とっても美味しかった。
さて、芝生のベンチで食べ終わって車に戻ると、私の車の真後ろに付いた車にビックリ仰天である。四国・九州への長旅から帰途中の写真家・宮崎学さんだった。フロントから覗くと、サングラスを掛けて仮眠中だったので起こさずにおいたが、ほどなく目を覚まされ車を降りてこられた。あまりの偶然に驚きながら、短い会話を交わしてお別れ。

伊丹市の昆陽池へは、赤松PAから30分ほどで到着した。宝塚ICをおりて10分足らずと近い。隣の池で鳥インフルエンザが発生した影響で、昆陽池のまわりはロープが張られて立ち入り禁止。遊歩道を歩いて昆虫館へ。

主任学芸員の奥山さんと初めて顔を合わす。このたびの企画展「くも」への写真提供にあたって、メールでコンタクトをとっていた方。私たちの訪問を歓迎してくださった。

建物の2Fに「くも展」の展示室がある。エントランスはこんな雰囲気。クモグッズの展示、誰でもかぶって撮影できるタランチュラ帽子などが置いてある。クモTシャツは駐車場横のショップで3,500円で販売中。

入って右に巨大ジョウロウグモのオブジェ。撮影にあたっては、このように網に掛かった様子をリアルに演じることが肝心である。

クモという日陰者にスポットを当てた今回の展示。説明パネル、標本、写真、ビデオ、実物。様々な角度からクモの生態のおもしろさに迫る。投げ縄グモのコーナーでは私の提供したムツトゲイセキグモの写真があった。写真の下では動画も流れていて、投げ縄猟の様子がよくわかる。

昆虫館の訪問は今回が初めてだ。一番の見どころは巨大温室を乱舞する蝶の展示だろう。温室の入口には本日のチョウの数が表示してあり、この日は1119匹とあった。

温室内の気温は37度あった。湿度も高く、まさに亜熱帯である。冬着が場違いなほど暑い。そんな中を無数のチョウが乱舞している様が圧巻である。

もっとも目立つのがこのオオゴマダラ。大きな翅をゆっくり上下させて人のすぐそばを滑空する。西南諸島に生息するわが国最大の蝶。

リュウキュウアサギマダラ。数年前に石垣島で出会って以来だ。普通のアサギマダラも何匹か見かけた。

ツマベニチョウ。屋久島で見て以来だろうか。ハイビスカスによく似合うチョウである。

1Fの展示室は世界の昆虫標本で埋め尽くされている。昆虫少年なら1日見ていても見飽きないコレクションだ。

南米産のレテノールモルフォ。このコバルトブルーに蝶屋さんは幻惑されるのだ。鳥屋が青い鳥を追いかけるのと同じ。
初めての昆虫館だったが、同行した妻と娘にも好評だった。ありがちな箱物を想像していたようだが、大人も子供も楽しめる展示の工夫や、知的興味を引き出す演出など、とてもよいミュージアムであった。これも学芸員のセンスや気配りによるところが大きいのだろう。今後にわたる、リピーターを増やす演出に期待したい。私の写真が、またの機会に役立ってくれたらとも思いながら、昆虫館をあとにした。
企画展「くも」は、いよいよ4月4日までと会期終了が迫ってきました。興味ある方は、お早めにお運びください。
伊丹市昆虫館のホームページはこちら
2011/3/19 D90+SIGMA10mmFE

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