ショウキラン咲く

朝の林道、アカショウビンが遠くで鳴くくらいで、コルリやクロジの気配はなかった。何年か前もこの時期に聞いた、コノハズクの「仏法僧」の鳴き声がブナ林の稜線から聞こえた。

銚子ヶ谷の入り口で、ここでは初めての観察になるショウキランの開花株と出会った。道路を挟んだ反対側の下り斜面にもいくつかの開花株を見つけた。

銚子ヶ谷湿地のカキツバタは見頃に開花していた。防獣ネットに囲まれ鹿の食害から守られ、貴重な自生群落が維持されている。

崖の法面には、ササユリが美しく咲いていた。この崖の自生地も、鹿が近寄れないお陰で、ササユリが守られている。

チョウジソウ
クリンソウ

林道を西に進んで廃村のジギタリス花園を訪ねた。たいがい一人での観察なのだが、今回は先客2名がおられた。1名は山岳写真家と紹介され、もう1名は、この廃村の元住人で、ほとんどの家屋が朽ち果てるばかりの状態のなか、自宅のメンテを今も続けられている。本日も屋根の手入れをされていた様子で、梯子が屋根に掛かっていた。

ジギタリス群生は勢いを失ってきつつある。昨年より明らかに株数が少ない。どうやら、長年の繁栄の時期を過ぎて、植生の遷移を迎えつつあるようだ。やがて、ここのジギタリス花園も消滅してしまうのだろうか。前月に観察したクリンソウはほとんど終わっており、名残りの花株が少し見られただけ。

下山ルート途中のブナ林の沢、毎年チェックを続けているポイントで、ショウキランの開花を2ヶ所で確認した。ここでもアカショウビンが鳴いたが、姿は見えず。

ブナ林床のギンリョウソウはそろそろおしまい。

2023.6.7 D7500+90mmMACRO, 10mmFE, VR300mmF4.0, 10-20mm

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