職場のシラカシの幹に目の高さで割れ目があり、そこに虫とかが寄ってこないか、いつも注目しているポイント。そこに橙色のつぶつぶが見えたので、「ひょっとして、これは」と一眼のマクロ撮影で確かめる。やっぱり粘菌の変形体のようだ。
脚立で割れ目に近づき、粘菌カメラのTG-6で撮影を試みた。上の写真がその変形体。近づいてみると、橙色の変形体の下側にその子実体らしきものが出ていた。たまたま勤務が同じだった粘菌女子に知らせると、「こ、これは!」だの、「粘菌友の会のIさんが一番見たがっている生木から出る云々」とか、興奮冷めやらぬ様子。
子実体のTG-6写真を見せると、「こ、これは!」と息を飲み、「チョウチンホコリではないですか!」「私はまだ見たことがありません!」とさらに興奮が続く。
粘菌友の会初心者の私は、その興奮を共有できないのがとても残念だったが、どうやら、まとめると、シラカシの生木にチョウチンホコリが出た、ということのようである。ネット検索で見ると、たしかにチョウチンホコリの子実体に似ているけど、そうなのかどうか、初めてみる私にはさっぱり判別がつかない。
子実体はすぐにさらに変形して、チョウチンのような胞子嚢(だっけ?)を先端に形成して、胞子を飛ばして生涯を終えるらしい。この先、この子実体がどのように変化して行くのか楽しみである一方、まったく見当違いの菌類だったりするかもしれない。識者の見解を待つことにする。
2021.9.4 TG-6
チョウチンホコリですね、、すごい❗️
チョウチンホコリは本来は樹上粘菌でも生木に出るものでもなく、広葉樹の腐木に出るものだと思います。この場所は梅雨時にウスヒラタケが出ていましたので、生木ではあるが腐朽菌が発生する環境、つまり腐木と同じようにチョウチンホコリの発生する条件を満たしているのだと思います。チョウチンホコリは熱帯、亜熱帯性でこの時期元気だし、キノコが大好きなので高い場所でもガンガン住み着いていたのかもとか、いろいろ考えてしまいました。このあと子嚢が裂開して花開くようになると思います。明日会えるのが楽しみです❗️
稲葉さん、チョウチンホコリの確定コメントありがとうございます。自然観察の対象に粘菌が組み込まれて依頼、鳥や花のオフシーズンでもフィールドワークが楽しみになりました。非常にニッチな生きものであることにも、興味がますます湧いてきました。チョウチンになった子実体を見るのも楽しみです。