我が家から歩いて登れる里山、三開山に妻を誘った。この夏、昆虫を求めて何度か登ったルートに彼女を招待。里山整備を受けた雑木林を楽しんでもらおうというわけだ。竹薮の谷の斜面は植林で、マムシグサの赤い実が一際目を引いた。
古いお堂を過ぎると北方向に尾根を行く。整備されたコナラ林の木漏れ日が気持ちよい。足元にはおちょぼ口のクチベニタケが目についた。やがて北からの登山路と合流し、山頂に向かう。山頂にはアカタテハなどの越冬蝶が飛び回っている。フィンチ系の鳥が近くで鳴いていたが、とうとう姿をつかまえられず。
ベンチでお湯を沸かし始めると初老の男性が一人で登ってこられた。こんな山で登山者に会うのも珍しい。来日岳に登った帰りにここに寄ってみたとおっしゃった。山城に興味をお持ちのようで、いろいろと講釈をしてから元来た道を下って行かれた。
山頂から北方向の展望。いつも巡回している六方田んぼと冬季湛水田の様子が見て取れる。渡り鳥たちもこの風景を空の上から見て、田んぼの中の水場に降下してくるのだろう。奥の山が標高567mの来日岳。
カップ麺と紅茶で人心地ついてから来た道を分岐まで引き返し、北のルートに向かう。三開山の西斜面をトラバースするこの道は、晩秋のお薦めスポットなのだ。コナラ、アベマキ、カエデを中心とする落葉樹の森の紅葉が見事。お寺への下山分岐で引き返し、もう一度この森の紅葉を味わったあと、我が家に向かって山を下りた。
撮影:OLYMPUS E-1+ZUIKO14-54mm
三開山散策
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