シワガラの滝と猿壺の滝


扇ノ山周辺の自然ガイドをしている友人のイッコウ君に、今日は未踏の憧れのシワガラの滝を案内してもらった。ときおり小雨も交じる天気ではあったが、トレッキングにはほとんど支障のないレベル。湿度があって、急登の上り下りにはむしろ好都合ではあった。入口駐車場には先客1台。歩き始めてほどなく、大きな三脚をザックに乗せた登山者とすれ違った。

過去の記録をさかのぼってみれば、2000年の扇ノ山登山の帰路にシワガラの滝を目指し、迷子になって果たせなかったまま、もう19年も年月が流れ去ったのだった。当時ここで耕作されていた水田はすっかり放棄され、朽ち果てた作業小屋がかろうじて形をとどめていた。そばでアサツキが咲いていた。

シライトソウ

ツルアリドオシ

ツクバネソウ

ウリノキ

ミズタビラコ

ルートの後半は小又川渓谷への激下り。トラロープと鎖を頼りに一気に降下してゆく。

渓流に降り立ち、対面する岸壁にイワタバコやヤグルマソウがびっしり生えているのを見る。

足元の岩にはカジカガエルがちょこんと座っていた。

ゴール直前の左岸壁から細い滝が落ちている。厳冬期には美しい氷爆になるという。

いよいよゴール。しかしなお滝の姿は見えない。

洞窟に足を踏み入れると、突然右の壁から豊かな水が落ちていた。これがシワガラの滝。まさに「幻の」滝との、初めての対面であった。

洞窟最奥からのショットが定番。よく見るシワガラの滝の写真の光景が、まさに眼の前にあるのだった。

縦フレームのシワガラの滝。

洞窟を出た小さな広場でイッコウ君が美味しいコーヒーを淹れてくれてほっと一息。復路はいきなりの激登り。一歩ずつゆっくり高度を上げて、桂の滝への分岐峠をおりて車に戻った。途中2組の登山者と出会ったが、平日にもかかわらず人気スポットのようだ。車で海上集落を下る途中、道端のササユリにレンズを向ける。咲いたばかりの新鮮で美しい花。

午後からは畑ヶ平の猿壷の滝を目指す。途中の路肩でアオホオズキを観察。鹿食害から守るため、ネットで保護されている。

フタリシズカ

キソチドリ

キソチドリのアップ

久しぶりの猿壷の滝。ガスが巻いて幽玄な光景。

横から。

倒木に出ていたキノコを入れて。

帰る途中、田君川のバイカモを見に立ち寄る。大群落が見られなくて、村おこしの「バイカモまつり」が中止になったという。美しい清流に、少しの花が揺れているだけで、私は十分に美しいと思う。

もう1カット。
さて、イッコウ君には一日ガイドをして頂き、シワガラの滝から猿壷の滝と、魅力的な2つの名瀑を存分に楽しませてもらいました。本当にありがとうございました。扇ノ山周辺にはまだ訪れていないたくさんの滝があります。また次もぜひご案内下さいね。
扇ノ山周辺のトレッキングツアー、自然観察プログラムに関しては、以下のHPの情報をチェックしてください。
上山高原エコミュージアム
2019/6/10 D500+18-400mm, 10mmFE, 90mmMACRO

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