三川山のブナがたくさんの花をつけた。ブナの花と言われてもピンと来ない人が殆どだろう。私もそうだ。秋のブナの実のことはしっかり意識するのに、春に咲く花のことが意識から抜けている。花が咲くから実ができるのだ。
ブナの花がサクラのように美しかったら、マンサクのように目を引く黄色だったら、もっと多くの人たちの意識に残ったことだろう。ブナの花はご覧のとおり、花というよりは何か付属品のように葉の裏にぶら下がったモジャモジャした物体。調べるてみると、ブナは雌雄同株で花をつけ、ぶら下がっているのが雄花で雌花は上に開く。上の写真では雌花の確認が難しい。
ブナの実は数年ごとに豊凶を繰り返す。昨秋はブナの実が成らなかった。困った森の熊が里に出てきたというのが一つの確からしい推論。この春のブナの花のつき具合から見て、今年の秋はブナの実がたくさん成るだろう。森の動物たちにとっては嬉しい。
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