(写真は文章と関係ありません)
「洪水の影響で冬の鳥が少ないようですが、いったいどのくらい、何パーセント少なくなったのですか?」
知らんがな、そんなこと。[:怒:]
複数のマスコミから同じ質問を受けるたびに腹が立つ。だからマスコミのみなさん、私にはこの質問はしないように。
いちいち種別に数を数えている人がいるでしょうか? 特定の研究のために、たとえばサギの数をカウントしたり、全国一斉ガン・カモ調査の日には野鳥の会メンバーがカウンターを押している。それ以外で誰も数を数えたことはなのでは? フィールドノートにそのとき見た数は記入しても、種別の棲息数を把握している人はおそらくいない。
猛禽の数ですか? わかりません。
洪水の後遺症をニュースにしたい気持ちはわかるし、数字で説得力をというのも常套手段。でも分からないことは分からない。我々は研究者ではないし、写真を撮るのが普段の目的だから、定性的な見方しかしていない。六方田んぼのタゲリはいないし、サギですら姿が見えない。河原のノスリも少ないし、トビが舞う姿もまばらだ。そんな観察から、ああ地上に餌がないのだろうという想像はする。けど、実際に土の中を調べてみたわけではない。
ノスリは河原にパラパラといるけど、田んぼには殆ど入っていない。チョウゲンボウを見かけることも殆どない。他所の餌のあるところで生活しているだけのことだ。やがて土が蘇り、小さな生き物が復活すれば彼らはまた戻ってくる。 人の作った毒が大地を汚さない限り、きっと時間が解決してくれる。それだけのこと。
マスコミの皆様へ
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