ヒサマツミドリシジミ

この時期の山は、鳥屋より蝶屋の方が多い気がする。梅雨時に順次発生するミドリシジミ(ゼフィルス)の採集や撮影が目的。食樹や時間によって見られる種が異なるのも、ゼフィルスファンにとって魅力なのだろう。

鳥仲間の一人が、この時期はゼフィルス屋に転身する。ゼフィルスは、何を見ても同じに見える私なのだが、かねてより、人気ナンバーワンのヒサマツミドリシジミは一度見てみたいと思っていた。仲間の観察タイミングに同行させてもらい、ようやくその願いがかなった。

曇天で風の強い午後の後半、縄張りを争う卍飛翔のオスたちが見られるようになった。遠くの葉に止まったのを、鳥撮影用のセットで撮影。超トリミングしてなんとか使えるカットに切り出す。翅の表面の金属光沢が緑が強いことと、後翅裏面の白帯がV型(他はW型)で識別できることも、現場で教わった。また、尾状突起が細く長いところも特徴。

魅力的な蝶だが、毎年同じコレクターが同種を採集しては、自分の標本箱を飾ることは、私達鳥屋が毎年同じ鳥を撮影し続けることと同じ動機なのだろうか。兵庫県レッドリストCランク種。

2024.6.17 D7500+VR300mmF4.0

4+

2 throughts on "ヒサマツミドリシジミ"

  1. とても美しいミドリシジミですね。一度みたいものです。
     ちなみに山梨県の早川町では文化財保護条例において、ヒサマツミドリシジミを天然記念物に指定し、卵・幼虫・蛹・成虫の全ての段階において、採集行為は禁止されているそうです。

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