このICレコーダはよさげ


ネットでのSONY新製品予約購入は二度目。最初は、いまや伝説でしかないVAIO Pocket。その顛末についてはこのBlogでも書いた。今でも愛用している。なんだかタッチパッドの動きがおかしいけど、ATRAC3形式の音楽ファイルは、音質に関してはそんじょのMP3プレイヤーとは一線を画す。いい音を出す。けど、こんなの持ち歩いている人をいまだに見かけたことがない。(笑)
さて、今回の衝動買いはICレコーダ。もう8年も前に初期のSONY製品(ICD-65)を買って愛用してきた。もっぱら、山歩きや川下りの野遊びのレポート作成のボイスメモ用。「どこそこ通過」とか、ICレコーダに向かって一人でボソっとつぶやく姿は、傍目から見るとかなり怪しい。でも、便利なので使ってきた。今は携帯電話にもボイスメモ機能があるし、デジカメで写真を残せば、あとで記録時間を拾ってレポートも書ける。
初期のICレコーダは単体で録音・再生する、今までのテープレコーダと同じ発想のものでしかなかった。ネットワーク時代を迎え、ICレコーダの音声データはPCと連携できるようになった。20万円もする本格的な生録(今や死語?)ICレコーダもSONYから出た。鳥の写真は一通り撮ってしまったから、次は声かなあ。ぼんやり考えていたところにコレが出た。
なんと2万円ほどで買えるではないか。しかも音質はCD並みという謳い文句だ。SONY神話の崩壊で、私のような古くからの信者はステイタスを失った。持つ喜びを無くした。でも、今回は期待できるか? 裏切らないか? 私のフィールドワークの新たなモチベーションを見透かしたように出てきた新製品、SONYのICD-SX77の予約購入ボタンを、夢うつつでクリックしたのであった。製品情報はここからどうぞ。

初期のICレコーダはデザインがいかにもSONYだった。手にしっくりなじむ曲線デザインと機能的にレイアウトされた操作ボタン。いつも使う道具としてふさわしい形態をしていた。機能美というやつだ。それがSONYの持ち味でもあった。それがどう?今回の新製品。単なる細長い棒でしかない。手に持った感じもしっくり来ない。録りたいときにすぐに指がボタンに向かわない。
まあそれはコスト優先の結果と目をつむろう。肝心の音はどうだ? 春分の日、はじめてこのレコーダをフィールドに連れ出した。ネックストラップをつけ登山シャツの右ポケットに入れた感じはそれほど悪くはなかった。単4電池2本を入れた重さも気にならない。ストラップを引き上げて手に持てば、先端のマイクが音の方向を向くようになる。で、気付いた。初期バージョンは自分の声を自分でメモするという目的の形状だったのに対し、こいつは目標の音にターゲットするという形だ。その意味ではシンプルな棒状というのは適っているような気がしてきた。でも、持ったままボタンを操作するという指のアクションには、このボタンレイアウトではぎこちないのではないか。そう思いながらとりあえず、デフォルト設定のままオートで鳥の声を録ってみた。使用目的から、ステレオにする必要はなかったのでモノラル録音。
録音したデータをmp3ファイルに変換したものをお聞かせしよう。音が出るので注意してここをクリック。阿瀬渓谷に春を告げるミソサザイの囀りが見事に録音できた。音質も満足のゆくものだ。渓流のバックグラウンドも適度に落ちていて、目的の音だけをきれいに拾った。手で声の方向にレコーダのマイクを向けただけの単純録音にしては上出来の結果だった。
最近はめっきり曲を書くこともなくなったが、このレコーダがあれば浮かんだメロディをすぐに録って、音作りのモチベーションを蘇らせることもできるかも。
ということで、新しい詩でもチラっと書いてみる?>Joeよ

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