但馬自然史研究所ジオカヌー


友達が新しいNPOを立ち上げた。もともと任意団体として活動していた但馬自然史研究所を、彼が前職を退いたのを機に、NPO法人化したものだ。その名のとおり、但馬の自然史研究を活動のコアとしつつ、豊岡市こどもの野生復帰事業の事業受託、竹野海岸ジオカヌーのガイドなどを行う。
ジオカヌーの基地を竹野町宇日地区に置き、宇日から田久日にかけての海岸線を漕ぐ。宇日の舟屋を一軒借り上げて艇庫として使っている。

舟屋の一階はこんな感じ。左際に2階座敷に上がる階段と、地階の艇庫に下りる階段がある。

地階は、浜の地面から見れば1階である。舟屋であるから目の前が海。ちょうど出艇時に、隣りの舟屋では船をウィンチで引き込む作業をされていた。宇日の海で採れるサザエはとりわけ美味しいらしい。

海に出て振り返る舟屋の風景。

宇日の小さな港を出て、右の海岸線に沿って漕いでゆく。いつも漕いでいる切浜地区のジオスケープとは違った、次から次に現れる岩の作り出す造形に目を奪われる。そんなエキサイティングなシーンが、港を出てすぐから始まっているのである。

ここは「炎の壁」とローカルに命名された景観。ジオカヌーガイドが、勝手に名づけたビューポイントが連続する。

ここは「一本松」。大岩のてっぺんにクロマツが立っている。周辺の小さな入江を巡るパドリングが楽しい。

田久日地区の「舟隠し」と呼ばれる大きな洞窟。

ハイライトは「宇日流紋岩の流理」と呼ばれる流紋岩の露頭場所。200万年前の火山活動の痕跡である。

整列した柱状節理やなうねりが織りなす奇岩風景は圧巻である。

「平井ノ鼻」でUターン。東に丹後半島の依遅ヶ尾山から経ヶ岬にかけてのシルエットが遠望できる。エキスパート向けには、こからさらに東に漕いでゆくと、大きな洞窟が待っているらしい。

折り返すとQP半島の上空に、黒い雨雲が近づいてくるところだった。パラパラと雨が落ちてきたところで艇庫に辿り着く。片づけをしていると激しい夕立がやってきた。
但馬自然史研究所では以下の2コースをモデルに、ジオカヌーガイドを展開している。
▼奇岩巡礼コース http://www.takeno-geocanoe.com/course16.html
▼ジオ平家伝説コース http://www.takeno-geocanoe.com/course17.html
問い合わせ、お申込みは、但馬自然史研究所Facebookをレビューしてください。
但馬自然史の専門家がガイドするジオカヌーは、単なるマリンスポーツのアミューズメントだけではなく、みなさんの知的好奇心を刺激してくれるサイエンティフィックなジオツアーでもあります。この夏はぜひ、自然史研ジオカヌーでお楽しみ下さい。
2015/7/22 D7000+SIGMA10-20, PENTAX WG-3

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