北陸ドライブ旅行(2)〜金沢定番巡り〜


翌朝、まずは金沢観光の定番中の定番、兼六園に向かう。7時から開園しているらしいので、早く向かうつもりが、1時間ばかり出遅れた。坂道に沿って並ぶ土産物屋は開店したばかり。平日の朝とあって、人出は少ない。

兼六園である。立派な松が沢山植えられた大きな日本庭園と言ってしまえばそれまでである。晩秋とか、雪景色とか、そんな季節に訪れた方がもう少し良いのかも知れないけど、一度でまあいいかという感じ。良くも悪くも、団体観光向けの名所といった趣きである。隣接の金沢城跡は今回はパス。

反対側の門から出て、歩いてすぐの金沢21世紀美術館が、この日の金沢観光のハイライトだろう。スケルトンな造形をコンセプトとした、まさに21世紀の近代建築が目を楽しませてくれる。
 
この美術館で、おそらく一番有名な常設展示がこれだろう。プールの上側と中側と、水を通した人と人のコミュニケーションが展示コンセプトらしい。中側から調子に乗ってこんなポーズを決めたら、上から係員が両手でバツをしているのが見えた。こういうのは、してはいけないらしい。

館内ブースでは、現代アートの展示が行なわれており、なかなか興味深い作品の数々に触れることができた。

撮影が許可された場所と禁止の場所があるので、注意が必要である。

どこかの小学生の団体が見学に来ていた。美術館外周のスケルトン構造は、こういった見学者の姿さえアートに変える意図があるのだろう。光と人とが交じり合い、建物全体がアートな、そんな素敵な美術館であった。

美術館を出て少し歩くと鈴木大拙館。金沢出身の仏教哲学者の思想を、建築物として表現した博物館。

「平常心是道」の書。これを見た妻が深く頷く。

思索空間と名付けられたスペースで、思いにふけるのもよいだろう。河合隼雄ファンの妻は、鈴木大拙との関わりについて資料があるのを期待していたようだが、学芸員の話では、膨大な資料は鎌倉の施設に収蔵されているとか。将来的には、この館にも資料を置きたいとのこと。カウンターで「それはそれとして」の書入りのTシャツを、自分用のお土産に買った。含蓄のあるメッセージである。

バスで近江町市場に移動。魚介類を中心に、新鮮な食材が威勢のよい掛け声で売られている。時間をかけて冷やかし歩きすれば、楽しいエリアに違いない。今回はさらっと通り抜ける。

友達から、ぜひここで寿司を食べるように言われていたのを実行。回転寿司屋は長い行列が出来ていたので諦め、(不安なほど)空いている寿司屋に入る。客が少ない理由はよく分からなかったが、お昼時間に、先客のおばさま方が出てしまうと、カウンターの我が夫婦だけになった。出された握りは、とても美味しかったので満足して店を出た。
午後からは能登に向けて移動する予定になっていたので、お昼のお寿司で、半日の金沢定番巡りを締めくくった。次回の旅では、さらに奥深い金沢の魅力に迫ってみたいと思う。

つづく

2015/7/2 D7000+SIGMA10-20

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