ギャラリーめぐり

低気圧の通過で不安定な天気となった10月最後の日曜日、ぐずつく空の下、但馬各地で秋のイベントがたくさん開催されていた。我が家は、午後から出かけてギャラリー3ヶ所を巡ることに。

市内の小さなギャラリーで土日の二日間限定で開催された、岩本和久氏の母子作品展。本人の作品と、昨年急逝されたお母さんの作品が展示されていた。

大学で日本画を専攻していた岩本氏の、学生時代の作品。緻密なオシドリの描写と、見る角度で微妙に色が変化する顔料の奥深い色使いが素晴らしい。

デッサンの立体感、質感。

葬儀の祭壇にも掲げてあった油絵と、その下にはお母さんのスケッチの数々が並べてあった。岩本氏のアーティストとしての才覚は、お母さん譲りだったんだなと改めて思う。

バードカービングの腕は一流で、中学生のときに限られた道具で彫ったというチゴハヤブサの生き生きとした姿に驚かされる。
学生時代のスケッチブックをめくりながら、しばらく彼の思い出話に耳を傾けた。芸術の才能は家業のおかき作りにも活かされているが、純粋に芸術作品として大きな価値を持つような、そんな彼の将来にも期待したいものである。

次に、八鹿町の「但馬長寿の郷」で開催中の「第3回但馬ボーダレスアート展・がっせぇアート」を訪ねた。「がっせぇ」は但馬弁で「すごい」の意味。但馬の障害者による美術作品を集めた展示会。個性的で、大胆な「がっせぇ」作品が並んでいる。

知り合いの娘さんの作品。カラフルな色使い、娘さんらしい発想、楽しい絵画を楽しませてもらった。

場内の別のギャラリーで開催中の「2012塚本正昭写真展“四季の野鳥に魅せられて ~第2章 野鳥の美しい姿を和紙に映して”」に立ち寄る。

フィールドでよくお見かけする塚本氏の近作を、和紙にプリントした野鳥写真が60点ほど展示されていた。撮影姿は拝見していても、実際の写真を見せてもらうのは今回が初めて。構図が素晴らしい作品も数多くあって、精力的な塚本氏のカメラワークの一面を伺い知った。展示最終日で会場におられた御本人としばらくお話させてもらった。
2012/10/28 Nikon1V1+10mmx0.79

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