世界ジオパークネットワークに登録された山陰海岸。但馬エリアの自然観察拠点が竹野スノーケルセンターである。夏季のスノーケリングを中心に、年間を通してプロのガイドが自然との対話を演出してくれる。これからのシーズンはカヌーが楽しい。ジオパークの景観をカヌーに乗って海から楽しむのがジオカヌーだ。リバーカヤックは長くやってきたが、今回はじめて竹野の海でジオカヌーを体験してみた。
南風が吹いて海は凪いでいる。それでも、少し沖に漕ぎ出すと緩やかなうねりがある。火成岩の断崖を見ながらゆっくり漕いでゆく。ガイドの本庄センター長はタンデム艇。若い男女ペアのビジターと私はシットオントップに乗った。シットオントップは夏向きのカヤックだ。オープンデッキ構造と船底の穴から容赦なく海水が浸入する。ジーンズで乗った私はパンツまでびしょ濡れであるが、そんなことは一向に気にせず遊んでしまう。
切浜の淀洞門を、はじめて海側から眺めることができた。断崖の上にはハヤブサの営巣棚があって、白い糞でそれとわかる。
静かな入り江に入ってカヌーから降り、ビジターはスノーケリングで楽しむ。カヌーの上からでも、水中のソラスズメダイのコバルトブルーが見通せる。
今日がはじめてのカヌーというビジターの二人は、とても上手に艇を操った。適切なガイドのお陰もあって、十分楽しんでいた様子だった。
私はといえば、ずいぶん久しぶりのカヌーだった。この乗り物の時間感覚はやっぱり素敵だ。体験してみたい人はぜひ竹野スノーケルセンターへ。
2012/9/8 Nikon1V1+10mm×0.79
ジオカヌー
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