コウノトリはサギやツルと違って、群れで行動することが少ない。繁殖ファミリーやカップルをのぞいて、単独行動を続ける。リッチな餌場には複数のコウノトリが集まって、餌をシェアしあう。専門家はこれを「群がる」と称していて、定常的な「群れ」行動と区別される。
ところが、コウノトリも群れ形成する期間がある。巣立ち後、親の縄張りから離れて行く時期になると、コウノトリの幼鳥同士が集まって10数羽の群れとなる。この幼鳥グループは一定期間行動を共にし、グループで豊岡を飛び出て遠隔地へ旅をする傾向にある。
この幼鳥グループの「修学旅行」は、どうやら先輩が先導して後輩を連れて行くようで、旅先で滞在したあとは、またグループで豊岡に戻ってくることが多い。
出石川堤内の片間地区で見かけた5羽のコウノトリの群れは、足環からすべて昨年生まれのメスの幼鳥だと分かった。
227庄境メス、233雲南メス、265赤石メス、266山本メス、269粟鹿放鳥メス
コウノトリの社会性については詳しくないが、このような団体行動を幼鳥が経験することで、繁殖行動の芽が育って行くのかもしれない。
2020.11.21 D7500+VR300mmF2.8
0