あったら便利かなあと思いつつ、ここ数年の雪の様子から使用頻度に見合う投資に値しないと打っちゃってあったスノーシュー。年末の大雪以来フィールドワークが徒歩になり、急に購買意欲が高まった。雪用の長靴を履いていても自宅近辺の積雪量は膝を軽く越えて、長靴の中もジーパンも雪ですっかり濡れてしまう。
近くのハイキングコースは冬鳥の観察ポイントのひとつ。今冬になってから2度ばかり長靴で麓まで踏み込んだが、2度目の大雪の時には腰まで雪に埋まってしまった。仕事で街に出た帰り、行きつけのアウトドアショップでスノーシューのスターターキットを買った。ストックと専用ケース付。本格的な雪山登山に使うわけでもなく、鳥見スノーハイキングには入門セットで充分。
いつもの長靴のつま先と踵をベルトでスノーシューに固定するだけ。ビンディングは踵が持ち上がるようになっているので、斜面でも楽な歩行ができる。裏には滑り止めの歯が雪を噛むような構造になっている。スキー板のように滑らすことは出来ないが、深雪の上でも沈みこむことなく着実に歩いてゆけるのだ。
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30分かけてキャンプ場まで上ってきたが、山の鳥は声すら潜めてまったく静かなままだ。ときおりヒヨドリとカワラヒワが鳴くくらいで不気味である。少し休んでから、下りの感触を確かめながら来た道を引き返した。
農道入口に置いた車に戻る手前で、雪の上を這う小さな虫が見えた。しゃがんで観察するとクモである。本格的な接写の準備はしていなかったが、持っていたレンズで最大に寄って撮影。自分では皆目見当がつかず、友人のクモ山人氏に写真同定願った。
この写真のクモはアカムネグモの一種成体♂だそうだ。
もう一頭、近くで活動中の別個体。こちらはコモリグモの一種(ウヅキコモリグモかも?)だそうである。こういう地味なクモでも即座に識別するスキルは尊敬してしまう。鳥屋がシギチを識別することより、はるかにレベルが高いのであるからね。
そんなことで、記念すべきスノーシューのデビューは鳥ではなくクモ観察になってしまったが、雪の中でも徘徊しているニッチな生き物のことに意識が動いた。これは車に乗って極楽鳥見をしていたのでは分からない世界。雪の上を、歩くことで知り得ることがある。
撮影:D2X+Nikkor28-85
スノーシュー
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ご無沙汰しています
とうとう買われましたか。
鳥見をかねた林道ハイキングはいかがですか。
私は新しいツーリングの板を買いました。
日曜日、初歩きに備前山に上がってきました。
長靴のまま気楽に雪の上を歩く
これが私のコンセプトでしたのでスノーシューになりました。
最近ではスキーシューなるものがあるそうですね。
私はもっぱら土手歩きに使うでしょうが、時には林道を歩いて山方面にも足を伸ばしてみましょう。