AKGのセミオープン型ヘッドフォンK420は、今まで使ってきたヘッドフォンの中でも一番のお気に入りである。2008年発売の、AKGヘッドフォンの中では入門クラスの製品で、すでに製造中止のため入手は流通在庫のみで可能。
利点は
(1)軽くてコンパクトに折りたためる
(2)フィット感が抜群によい
(3)感度が高くて、朗々と音が鳴る
(4)低音は嫌味がなく、中高域はAKGらしくスカっと伸びやか
そんなK420であるが、もちろん欠点もある。
(5)セミオープン型だから音漏れが激しい
(6)ケーブルが短く不便なときがある
(7)iOS機器用のリモコンが付いていない
(5)は構造上いかんともしがたいので、なんとか(6)と(7)をクリアできないか。そこで、Bluetoothレシーバーを使ってみることにした。評判のよいエレコムのLBT-PAR500AVを導入。色はK420のデニムカラーに合わせた。iOS機器とレシーバーをペアリングし、レシーバーのイヤフォンジャックにヘッドフォンを繋ぐわけである。
写真はK420にLBT-PAR500AVBUをセットした状態。ヘアバンドの根元にレシーバーのクリップを挟んで固定してある。余ったケーブルはレシーバーの周りに巻いておく。つまりこれで、AKG K420(BT)オリジナルセットの完成というわけである。BTはBluetoothの意。
さて、肝心の音であるが、エレコムのレシーバーは確かに優秀である。音質劣化が懸念されるBluetoothを経由させても、大きな音の変化を感じない。もちろん、直挿しと比べれば違いを感じるけれど、レシーバー経由の音でも十分に「いい」のである。レシーバーの内蔵アンプが優秀なのだろう。多少感度の悪いヘッドフォンを繋いでも、十分大きく鳴ってくれそうだ。K420は元々の感度がよいので、最大音量では大きすぎて聞けないくらいに鳴る。
エレコムのレシーバー、次のバーションではもう少し小さく作ってくれるといい。また、操作スイッチにはポッチを付けるなりして、手探りだけで目的の操作ができる工夫が欲しい。それ以外はとてもよい製品である。
さて、スピーカーはSONYのSRS-X3、ヘッドフォンはAKGのK420(BT)と、iOSミュージックのBluetooth化が整備され、音楽はますます身近でウェアラブルな存在になってゆく。
AKG K420(BT)
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