念願のキバネツノトンボに出会うことが叶った。雨は午後になって上がったが、強い南風が続く。生息地の斜面を風が駆けあがり、草を大きく揺らす。数日前の好天時に仲間が同場所で観察し、後追いで現場にやってきた。
連続的に吹き抜ける強風を避け、草原横の林縁に退避している数個体を見つけることができた。強風の中を飛ぶものはおらず、間近でのマクロ撮影ができたのはそのお陰だろう。最後はそっと手に乗せてみたが、おとなしく撮影に応じてくれた。
兵庫県レッドデータBランク。アミメカゲロウ目ツノトンボ科の1種。トンボの名が付くが、トンボの仲間ではない。幼虫はアリジゴクによく似ている。今後、産卵や幼虫を観察してみたい。
前翅が透明、後翅が黒と黄のまだら模様、全身毛むくじゃら、長い触角の先端は玉状にふくらむ。ナウシカの風の谷に棲む生きもののようで、とても魅惑的な虫である。
2024.5.6 D7500+90mmMACRO, 10mmFE, TG-6
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