虫屋のUさんと一緒に、大浦湾の海岸沿いの甲虫を調べて回った。お目当ては海 藻に潜むゾウムシを見つけることだったが、ひっくり返して出てきたのは、おび ただしいトビムシの類。彼らが海岸のクリーンナップに一役買っている。Uさん は海浜性のハネカクシをいくつか採集した。 芳香が一際きつくなったエリア、トベラの花が盛りである。花を見て回っていた Uさんが声をあげた。フタイロカミキリモドキを見つけたのだ。オスの後脚は付 け根が赤く膨れているのが特徴。こちらはメスで、太ももの特徴はなく、代わり に腹が赤い。 Uさんの説明によれば、フタイロカミキリモドキのメスはオスからの交尾に抵抗 を示すのだそうだ。そこで、オスは膨らんだ赤い太ももをメスの腹に擬態させ、 メスが油断したところを羽交い絞めにして交尾に至るのだとか。虫の世界も、い ろいろと複雑な事情があるようだ。 環境を入れこんだカットをいくつか。 フタイロカミキリモドキ♂ フタイロカミキリモドキ♂ その2 フタイロカミキリモドキ♀ フタイロカミキリモドキ♀ その2 スナビキソウにはアサギマダラが寄ってくる。自然学校の子どもたちを背景にア サギマダラが舞う。 【撮影データ】05/Jun/13 竹野町大浦海岸 D7000+DX35mmF1.8xGyoro8 |