アカショウビンに会いたくて、いつもより早起きして6時過ぎには山の上にい た。天気は下り坂で、梅雨らしい湿った空気だ。西に大きく開けた見晴らしポ イントはお気に入りスポット。朝の鳥の囀りが、サラウンドで聞こえてくる。 おっと、右手の谷の下からアカショウビンの声。 林道を北に進みながら、いくつかのポイントでアカショウビンの声を聞いた。 高い湿度のせいか、この朝は特によく声を鳴く。アカショウビンの声は遠くか らでもよく聞こえる。すぐ近くにいるような声でも、探してみるとかなり遠く の、しかも、谷で鳴いていると思っていたのが実は稜線の上で鳴いていたり、 距離感のつかめない声である。 ブナの木のすぐ奥からしきりに声が聞こえる。少し離れたところから別の1羽 の声が聞こえ、2羽で鳴き交わしをしている。雌雄ペアの呼び交わしだろうか。 それともオス同士の牽制だろうか。(ボタンクリックでこの時の鳴き声) 近いのに居場所がまったく分からない。ゴソゴソ歩いているうちに飛び立ちモー ドの声に変わり、頭上を越え法面上のブナに止まったところで、ようやく姿を 確認することができた。50mは離れているだろうか。前被りをクリアできな いまま撮ったアカショウビン。メスの腹はもう少し白っぽいと思ったので、こ の個体はオスだろうと考えた。トップ写真は同じ写真の盛大トリミング。 前被りを何とかクリアしようと動いたところで飛んでしまった。 時間が経つにつれアカショウビンの声もフェードアウト。10時を過ぎるとすっ かり聞こえなくなってしまった。 盛りのヤマボウシを見ながら同じ道を引き返す。往路で鳥のコーラスをサラウ ンドで楽しんだ見晴らし台、ときおりトケンが鳴くぐらい。時間待ちにカーナ ビのTVをつけたら、ハングルの番組が入感して驚いた。アナログ放送が来月 終了になれば車のTVも無用のものとなる。 林道上で遠くのトケン3種を撮ったので記録する。ジュウイチは声のみだった。 カッコウ、ホトトギス、ツツドリ 山を下りると雨が降り出した。 【撮影データ】 12/Jun/11 D90+VR300F2.8 |