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ヘラサギ飛来


ヘラサギ (コウノトリ目トキ科/White Spoonbill)
ヘラサギ飛来中のニュースが飛び込んだ。2008年、2010年、円山川ひのそ島で
の観察記録があるが、時期はちょうど4月10日前後と一致している。今回の
飛来は戸島湿地で4月6日の初認記録。週末の戸島湿地に出向くと、湿地の中
央付近に遠くヘラサギを確認した。

湿地の巣塔で営巣中のコウノトリが、泥の中から草を拾い上げた。
コウノトリとヘラサギの2ショットはここだけでしか撮れないだろう。

海から戻って河口のヨシ原湿地に向かうと、朝は戸島湿地にいたヘラサギが移
動してきていた。どうやら2ヶ所の湿地を行き来している様子。見つけてすぐ
に飛ばれてしまったが、湿地の上空を旋回した後同じ場所に戻ってきた。

朝の雨はすっかり上がり、お昼を過ぎると青空が広がった。その青空を背景に
飛ぶヘラサギは美しい。風切先端に黒い部分が混じらず、くちばしも一様に黒
いことから成鳥である。真横から見ると、くちばしはまっすぐ伸びて扁平。
旋回しながら高度を下げ、ほどなく着水した。

陽炎と前被りに苦しみながら50m先の相手と対峙する。まずはポートレート。
ヘラサギは頭回しをよく行う。反り返ると喉の黄色がよく目立つ。ときどき、
大きく口を開ける。

距離は50mと開いているが、今までのヘラサギ撮影の中は最も近い位置での
撮影ができた。かなりのトリミングであるがこのヘラサギのカットが図鑑用と
して残せた。こちらのカットでは夏羽の冠羽がよく分かる。やがて飛び立ち、
戸島湿地方面へ飛んで行った。

ヘラサギが飛んだ後は、西の山を越えた竹野町へヤツガシラ探し。4月6日に
確認されたエリアを歩いてみるも成果なし。桜の花をバックにジョウビタキ♀
を撮っておく。

アオサギの営巣状況のチェックに、夕刻再び河口の湿地に向かった。先週末に
は静かに抱卵を続けていた巣の動きが活発である。新たな巣材が運び込まれて
機用に編みこまれてゆく。ヒナが動くのが見えた。拡大してみると孵ったばか
りと思われる1羽のヒナが確認できた。給餌はまだ行っていない様子。

隣の巣ではペアが相変わらず仲睦まじく営巣中。飛び立っては巣材をくわえて
戻り、スイートホームの建設中である。風波の立つ円山川ではホシハジロの姿
があった。

【撮影データ】 09/Apr/11 豊岡市 D90+VR300F2.8(x1.4)