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雨のサンカノゴイ


サンカノゴイ (コウノトリ目サギ科/Eurasian Bittern)
雨のお彼岸となった。午後からフィールドへ出る。コハクチョウ23羽*は相変
わらず下鉢山の田んぼに来ている。ヤナギの伐採が終わった殺風景な六方川、
バンが隠れ場所を探してうろうろしていた。

海を一回りする。カモの姿がすっかり減り、ツグミもいなくなった。冬鳥が去
り夏鳥が来るまでの今の期間は鳥影が少なく寂しい。仲間がサンカノゴイを捕
捉中とのことで、ほかに遊び相手もいないので現場に向かった。

雨の午後遅くの時間帯ということもあったのか、サンカノゴイは目立つ場所に
姿を現して活発に行動を続けた。観察ポイントを固定して定点観察を続ける。
以下、観察終了までのサンカノゴイの行動の一部始終。

こちらにゆっくり近づいてくる
首を思い切り伸ばして餌を探る
足は指が長く、ヨシの上を歩くのに適応している
時々警戒してヨシ化けポーズをとる
口を開いたところ

爪は鋭い。冠羽と頬線の濃さから♂と思われる
くちばしを水中に差し込んでかき回す
魚を見つけて急襲
水中から顔を出したが捕獲失敗
襟を逆立てる
プルプルと水切り
開いた口からピンクの舌が見える

12mの距離まで近寄ってきた
ヨシから抜けて全身があらわに
首を伸ばして警戒する
足をとられて一瞬翼を開く
泳ぐようにして水中歩行で移動
飛ばれてしまって観察終了

近距離からサンカノゴイの行動を観察でき興味深かった。ヨシが立ち上がって
湿地が閉ざされると、この水鳥の観察も容易ではなくなる。渡去のタイミング
も未知であるが、今後の動向を注意深く観察してみようと思う。

湿地のアオサギの巣、あちこちで営巣の姿が見られている。カモの姿は少なく、
アオサギのバリエーションのある声に混じってオオバンとカイツブリの声が聞
こえている。

【撮影データ】 21/Mar/11 円山川 D90+VR300F2.8,*VR18-200