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六方の雪消える


コハクチョウ (カモ目カモ科/Bewick's Swan)
この一週間で、六方田んぼを覆っていた雪がすっかり消えた。待っていたよう
に、六方田んぼにコハクチョウが戻ってきた。数は23羽。幼鳥1羽を交えた
この群れは、先週末に国府平野で観察したグループが移動してきたものだ。

綺麗な夕焼けになりそうなので、夕暮れの六方に観察に出た。夕焼けの赤い色
と、完全にシルエットになってしまうコハクチョウの白と、両方の色を出すの
は普通の撮影では難しい。仕方ないので後処理でコハクチョウを浮き出してみ
た。トップ写真も同じ手法。ちょっと不自然だが、人の目が見た印象には近い。

18時を過ぎると明かりが灯りだし、コハクチョウが一箇所にかたまってテイ
クオフのタイミングを見計らう。西に向かって飛ぶことは予測できたので、飛
び出す方向に回り込んで待機する。18時15分、テイクオフの時を迎えた。

撮影モードを動画に切り換え、ISO2000の手持ちで撮影したものをYouTubeに上
げておいた。



残照に吸い込まれてゆくコハクチョウをスチルでも撮りたくて、動画の最後が
中途半端になってしまった。ねぐら場所は未確認だが、百合地の湛水田か円山
川本流なのだろう。

翌朝も23羽のコハクチョウは河谷の田んぼで一日餌を食べていた。
冬季湛水田越しのコハクチョウ。安全地帯としての湛水田が餌場の隣にあるこ
とが、コハクチョウの越冬生活に必要な環境条件となっている。
背景の蘇武岳、山の雪はまだ深い。

この週末、百合地巣塔ではコウノトリの産卵数の確認が行われ、6卵が確認さ
れている。3月中旬の孵化が楽しみだ。ウメの花があちこちで目につくように
なり、畦にはオオイヌノフグリ*が咲き出した。土砂置場の水路にはPETゴミ
が溜まっており、ゴミに紛れてヌートリア**が日向ぼっこしていた。

【撮影データ】 26-27/Feb/11 六方田んぼ D90+VR18-200,*SIGMA10mmFE,
                     **SIGMA17-70