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若ハヤブサの朝食


ハヤブサ (タカ目ハヤブサ科/Peregrine Falcon)
週末のクリスマスイブの夜は雪となり、土曜日の朝は今シーズン最初の雪景色
が広がった。豊岡盆地内では薄っすら積もる程度だったが、海岸では40cm
ほど積もった場所もあったようだ。

田んぼ道を流していると、カワラヒワの群れが上空で散って、ハヤブサが減速
して電柱に止まった。足に捕まれた獲物はカワラヒワだった。逃げ遅れた1羽
を空中で捕獲したのだろうと想像した。翼をむしり腹を裂いて食べてゆく。

頭にかぶりつき、引き千切ろうとしたところで突風に煽られた。翼と尾羽を広
げてバランスをとろうとしたが、そのまま宙に流されて風に乗った。空中で餌
を食べ続けたが、次の突風に大きく流されて離れた電柱の上に再び止まった。
今年生まれの若ハヤブサにとって、小さなカワラヒワは大事なご馳走。初めて
過ごす厳しい冬を乗り越えて、狩の技術を高めてゆくだろう。

近くの湛水田周辺ではコハクチョウの群れが10羽から6羽になっていた。
観察中、山から銃声が2度鳴った。音がするたびにコハクチョウがビクっと大
きく緊張した。この音に本能的に警戒するよう、DNAが受け継がれてきてい
るのだ。銃声で平和を乱されたコハクチョウ、湛水田に一時退避して緊張が解
けるのを待っていた。

山に上がってみたが、吹き溜まりでは30cmを越える積雪で先に進むことが
出来ず。ブリザードの中を引き返してきた。

【撮影データ】 25/Dec/10 豊岡盆地 D90+VR300F2.8