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残暑の季節へ


マメハンミョウ (ツチハンミョウ科)
立秋を過ぎると、夏の挨拶言葉は「残暑」に変わる。8月の第二日曜、38度
を記録した日を思えば若干は気温が下がったものの、まだ十二分に暑すぎる。
稲が伸びた田んぼ、早稲種では穂が実りだした。セッカが時々気を引くものの
射程距離には入ってこない。

ひとつの田んぼで、奇妙な光景に出会った。そこだけ集中して黒い虫がうじゃ
うじゃと付いているのである。車から出て魚眼で撮ってみたのがトップ写真。
秋っぽい雲も出ているが、反対側の空には積乱雲。

名前は後で調べて分かった。甲虫目ツチハンミョウ科マメハンミョウ*である。
見るからに極悪そうだ。大トリミングで見る面構えはダースベーダー*を彷彿さ
せる。体内から猛毒カンタリジンを出す毒虫らしい。成虫はイネの葉を食い荒
らす害虫、幼虫はイナゴの卵を食べる益虫とか。

海辺の田んぼを巡回。川沿いで最も暑い時刻を過ごす。水面をギンヤンマが飛
ぶが、とても写せそうな飛翔パターンではない。スッポンが顔を出した。
ナマズがゆっくり泳いでゆく。土手のコガネグモ*が残暑の季節を告げる。

堰堤下ではカルガモが1羽。暑さのせいでか、普段は飛んで逃げる距離でも、
まったりと動きは鈍かった。カルガモの後ろに雑魚が泳いでいった。カワセミ
でも出てくれば賑やかしになるのに、猛暑の中、エネルギ消費を避けて日陰で
じっとしているのだろう。日暮れは夕焼けが綺麗だった。

【撮影データ】 07/Aug/10 D90+VR300F2.8,*SIGMA10mmFE