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汗だくのクロシジミ


クロシジミ (シジミチョウ科)
海の日の休日は朝から猛烈な暑さとなった。山に向かっても一向に涼しさを感
じず、観察中は汗が滴り落ちた。この日の豊岡の最高気温は35.4度を記録。

クロシジミのポイントでは、歩き始めてすぐに1頭を見つけた。このシジミチョ
ウはアリと共生することで有名。但馬の生息地は限られており、個体数も多く
ないので捕獲は慎みたい。オカトラオオの花で吸蜜する。

暑さのせいもあるだろうし、午後にならないと活動が活発にならないことから
クロシジミは葉の上でじっと休んでいる。地味色の渋いシジミチョウである。
枝で休んでいるクロシジミのメス。こちらはオス。開翅すればオスは紫がかっ
た茶色をしているので識別できる。この日一緒に観察した仲間と、図鑑を見な
がら雌雄の識別について考察した。翅を閉じた状態でも、後翅の形をみれば雌
雄が分かることに気づいた。メスは丸く、オスは角ばっている。

トップ写真は、クロシジミの飛び出しものを狙って、偶然にも一発でアタリが
出た貴重なカットである。ストロボを発光させているが、ジャストタイミング
でシャッターが切れた。残念ながらメス個体であるが、なかなか見られない写
真である。ちなみにノートリミング。

ほかにはヒョウモンsp、キチョウなどがいたが、レンズを向ける気力なし。
ダイミョウセセリが近くにいたので撮っておく。まだ頑張る連れを残して私は
別の山に向かうも、土砂降りの雨に1時間ほど足止めを喰らったあげく、成果
なく山を下りた。雨が降る前、2羽のクマタカがペアで高く旋回していたのと、
偶然出会った別の仲間にクロジが鳴いているのを教えてもらった。

夕方の六方田んぼ、子育ての続く巣塔の後ろにが架かった。35mmレンズで狙
うが、このレンズはなかなか素晴らしい描写をしてくれる。

【撮影データ】 19/Jul/10 D90+VR300F2.8,SIGMA10mmFE,SP90,DX35mm