梅雨らしい天気が続いている。7月最初の週末は雨。フィールドワークは制限 されるが、雨には雨の風景がある。この時期ならではの生きものたちに、ゆっ くり目を向けるチャンスでもある。 下鉢山に2羽のコウノトリ。1羽は足環の無い昨年の伊豆生まれだろう。少し 離れた畦に、3羽目のコウノトリが雨に佇んでいた。 畦際は草刈されているが、意図的にネジバナが残されている一画がある。雨露 をまとったネジバナもいいものである。咲き出したツユクサも雨で萎れている。 マメコガネが葉の上で休んでいた。ハハコグサの花にも虫が集まっている。 六方田んぼのコウノトリ育む農法は、いまや全国的に有名になった。中干しで 水が抜かれた水田の中で、ここの田んぼは水が張られたままだ。雑草が抑制さ れ、しゃがんで覗き込めば沢山の生きものたちの跳ねる音がする。アキアカネ も羽化の時期を迎えている。 ケリが目の前で偽傷行動を見せた。遅い繁殖ペアのヒナが、近くでうずくまっ ているのだろう。 日曜日も一日雨だった。谷奥に入ってみるが、静かに雨が降っているだけだっ た。道端のヤブカンゾウが鮮やかに目を引く。 竹野川では、今年もヤマセミの幼鳥が顔を出す頃となった。 【撮影データ】 03-04/Jul/10 豊岡市 D90+VR300F2.8,SP90,SIGMA10mm |