山に上がっても新たな鳥との出会いが少なくなった。キビタキは森のあちこち で「ピッコロピ」と鳴いて、ときどき黒と黄色の姿を見せて楽しませてくれる。 オオルリは相変わらず同じソングポストで囀りを続けている。見下ろしでオオ ルリを撮れる場所はそうないが、同じ写真を撮っても面白くはない。眼下の枝 に鳥の影。レンズを向ければオオルリ♀だった。上で鳴いているオスの歌声に うっとりしているのだろうか。 車の前を鳥が飛んで法面の枝に止まった。ウグイスが巣材を集めているのだっ た。 林道沿いにチョウが目立ってきた。ゼフィルスの季節には少し早いが、そろそ ろネットを持った人たちがポイントに集まり始めている。チョウにとっては受 難の季節だ。車に飛び込んできたのはクロヒカゲ*。しばらくフロントガラス でバタバタやっていたが、やがて窓から逃げ出して行った。林道上を卍飛翔す る2頭をレンズで追う。どうやらヤマキマダラヒカゲのようだった。 日陰の草の上にゾウムシを見つけた。(トップ写真) 図鑑の絵合わせでは、 キスジアシナガゾウムシに一致しそうだ。魚露目で超接近撮影しているが、背 景が詰まらないので普通のマクロ写真になってしまった。でも、今回の撮影で はゾウムシの面白さを改めて感じたから、これからの虫の季節にはせいぜいレ ンズを向けてみようと思う。 【撮影データ】 12/Jun/10 美方郡 D90+VR300F2.8,*DX35mm+Gyoro8 |