午後から盆地内の水辺を巡回。三木地区の湛水田に6羽のセイタカシギが入っ ていた。昨年の4月15日には六方田んぼで5羽の群れを観察しているから、 正確に同じ時期の渡りが行われている様子。今年で5年連続の春のセイタカシ ギ観察だが、飛来数は増加傾向にあり、かつての珍鳥のイメージはすっかり無 くなった。 今回の6羽、頭が黒いオスが3羽と、頭が白く翼が茶色っぽいメスが2羽、頭 が白くて翼が黒いのはたぶんオスだろう。オスのうち2羽は黒いたてがみがあ る。こちらはメス。 ついつい、目立つ「たてがみ」にレンズが向く。ジャンプシーン。 飛立ちの後姿は、尾羽からの白が背中に深く食い込む。 セイタカシギの飛翔姿は美しい。白・黒・赤のシンプルな色分けが印象深い。 なんといっても、尾羽から大きく飛び出た赤い脚が綺麗だ。飛んでも湛水田の 上を短く旋回するだけで、またすぐに戻ってきて採餌を続ける。日が傾くと水 の色はさらに青く反射し、逆光の赤い脚が鮮やかに輝いた。 田んぼのオーナーが寄ってこられて話をする機会を得た。この田んぼは今年初 めて無農薬に挑戦だとか。三木人工巣塔の下も同じオーナーで、昨年まではそ ちらで無農薬をやられていた。その湛水田でも昨春セイタカシギを観察してい る。 6羽のセイタカシギは4・5日前から来ているとのこと。鳥の名前が分からず 気になっていたとのことで、説明をして差し上げた。こころざしのある農家が、 これからもどんどん増えて行ってほしいものである。 【撮影データ】 17/Apr/10 豊岡盆地 D90+VR300F2.8 |