前夜の雪が融けきらないうちに山に向かう。バージンスノーの上に獣の足跡*が 続いている。まっすぐな歩行はキツネだろうか。屋根のツララが朝の光を反射 して美しい。 前週出会ったあたりでルリビタキと再会した。メスも見かけたから、番なのか も知れない。時おり強い風が雪を巻き上げ、煽られたルリビタキは羽根を乱す。 さらに下った路肩で別のルリビタキと出会った。路肩のコンクリート壁に上が り、膨らんで尾羽を上げたポーズは、小さなルリビタキを一回り大きく見せる。 枝止まりルリビタキは、今までの中で一番よく撮れたと思う。虫を捕まえた。 英名はRed-flanked Bluetail。直訳で「赤い脇腹の青い尾」は見たままであ る。光が当ると脇のオレンジ色が際立って見える。脇と尾はメスも同じ特徴を 持つが、メスの上面はオスと違って褐色である。 山を下りた山際の湿地ではエナガの群れがヨシの茎をつついていた。 谷の奥からタカの声が聞こえていたが正体不明。 この日の夕刻、六方田んぼ河谷放鳥拠点前のジル田にはコハクチョウ16羽と マガン3羽の混群が餌を食べていた。このところ、この場所がお気に入りの様 子。群れの背景にコウノトリが入るのは豊岡ならではの風景である。 【撮影データ】 20/Feb/10 豊岡市 D90+VR300F2.8,*SIGMA10mmFE |