仲間のフィールドにお邪魔してノスリと遊んでもらっている最中、少し離れた 場所にいた彼から緊急コールが鳴った。知人がクマタカを捕捉中とのこと。 現場に急行する。 カラスにモビングされ、ヒノキの枝に退避中のクマタカは、今年巣立ったばか りの幼鳥だった。カラスが執拗にまとわりついている。トリミングで切り出し た正面顔は、いかにもお子チャマらしい幼な顔。全体に白っぽく、成鳥になる と橙色になる虹彩もまだ白い。 幼鳥ながらクマタカらしい精悍な表情も見せる。しかし、今日のところはカラ スに完敗である。耐え切れず飛び立ち、向かいの山のヒノキ林に紛れ込んだま ま姿をくらました。雪の山中では餌採りもままならず、腹を空かせて里まで下 りてきたものの、カラスに追い払われたといったところだ。こうした試練を重 ねながら、猛禽は強く逞しく成長してゆく。 日没後の六方田んぼでは、ハヤブサが夕食の狩を始めたところだった。 冬のフィールドは「鷹見の見物」が楽しい。1月2月の厳冬期、どんな鷹たち が遊んでくれるだろうか。 【撮影データ】 27/Dec/09 豊岡市 D90+VR300F2.8 |