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六方田んぼに初雁

マガンとヒシクイ
マガン (カモ目カモ科/White-fronted Goose)
海のマガン観察から戻ると六方田んぼの巣塔付近が騒がしい。ギャラリーに近
寄ってみると、皆さんのレンズはなんと、ここでもマガンに向けられていた。
カウントすると9羽のマガン。腹に横縞の出た成鳥が4羽、残りは幼鳥。構成
から見て、2家族の群れだろうと考えた。ちなみに、上空に小さく写っている
のはコウノトリ。

そういえば、早朝、同じ場所に1台車が止まって鳥観察をしている様子を遠目
で見たが、聞けばこの時からマガンを捕捉していたのだという。カメラの列は
普段コウノトリを追いかけておられる皆さんだったが、どうやらコウノトリ以
外にもレンズが向きだしたようだ。

巣塔の上空を3羽のコウノトリが気持ちよさそうに舞うと、マガンの群れに少
し警戒が生まれる。百合地のKさんによれば、巣塔にモニターカメラが設置さ
れて以来、それまで巣塔をねぐらに使っていたコウノトリが一切寄り付かなく
なったという。かなり神経質な鳥なのだ。

六方田んぼの初雁。9羽の飛来は近年にない数。農道からは逆光なので、順光
側の側溝に回りこんで撮影したのがこれこれは見張りの1羽を除いた8羽が
集合しているシーン。左から2番目と4番目は、くちばしの根元が白く腹に横
縞が出ている成鳥。右端も成鳥である。巣塔と豊岡市街を入れて、六方田んぼ
百合地への飛来の記念写真とする。

夕刻、もう一度飛来地に出てみる。近くの別の田んぼに入って餌を漁っていた。
太陽が山の端に掛かろうとし、カラスが群れ始めた。マガンの群れは意を決し
たように一瞬緊張し、次の瞬間一斉に飛び上がった。

西に向かい、円山川の堤防の向こうに姿を消したかと思うと舞い上がり、市街
地を旋回したあと再び六方田んぼ上空に飛来。そのまま、北西方向の空に小さ
くなっていった。

【撮影データ】 12/Oct/09 六方田んぼ D90+VR18-200