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早い秋の使者

ノビタキ
ノビタキ (スズメ目ツグミ科/Stonechat)
日曜の午後は遅くなるにつれ爽やかな秋空に変わって行った。この日、市内の
小学校では一斉に運動会が開催されている。聞こえてくるテンポのよい音楽や
場内アナウンスを聞きながら田んぼ回り。

田んぼでは稲刈りが本格化。コンバインが走り回り、軽トラが行き来する。
目ぼしい鳥も見かけず、通りすがりのコウノトリにレンズを向ける。

思い立って中ノ郷堤外を歩いてみることに。8月の台風9号の増水で、農地は
再び酷い被害に遭った。川沿いの農道は崩壊*しており、車の通行は当分無理。

ノビタキにはまだ早いと思いながら、それでも周囲に注意を払う。荒地の中に、
なんと、1羽のノビタキを見つけた。例年秋分の日前後の初認だから、今年は
10日あまり早い。海辺のシギチも早い渡りを見せているから、今秋の渡り鳥
の南下は全体的に早めに推移しているようだ。

トップ写真は、15mほど先のオオブタクサにひょっこり止まったノビタキ。
殆ど冬羽のオス。しばらく観察を続けると、3、4羽の群れのようだった。
運動公園のサッカーゴールに止まるノビタキ。一風変わった写真になった。

ソバ畑では白い花が満開。ヒメアカタテハキタテハが蜜を吸いに寄っている。
望遠撮影ではつまらない。魚眼レンズに替えて撮ってみたキタテハ*。チョウ
にぶつかるくらいまで寄っているが、魚眼ではこの程度の大きさ。しかし、花
や空をたっぷり取り込める180度の画角は、魚眼ならではの面白さだ。

ヒガンバナが咲いた。いつも難しい被写体だ。開花したての株を撮ってみたが、
このくらいの咲き加減がエレガントでよい。

堤防の下ではウラギンシジミに出会った。翅の表は橙色と黒の派手さだが、
翅を閉じるとプレーンな銀色。裏銀の由来である。

盆地内の田んぼを一周して戻る。ケリがシンクロで伸びをした。夕陽に照らさ
れたダイサギ。夏鳥の亜種チュウダイサギから、冬鳥の亜種オオダイサギに順
次入れ替わってゆく。

【撮影データ】 13/Sep/09 豊岡盆地 D90+VR300F2.8x1.4,*SIGMA10F2.8