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ムツトゲの投げ縄

ムツトゲイセキグモ
ムツトゲイセキグモ (コガネグモ科)
よく晴れた夜、変人Yと今シーズン2度目の夜遊び。すでに西の変人イッコウ
氏との夜遊びで、数個体のムツトゲイセキグモを確認しているY氏に案内され、
ポイントを順番に見て回った。高い枝に陣取っている1個体は、すでに立派な
体格となっていたが、脚立を立てても撮影は届きそうもなかった。

低い枝の2個体は、2ツ玉ないし3ツ玉の投げ縄をぶら下げて狩の態勢。今宵
は狙いやすい方の1頭にターゲットを絞る。しかし、未成熟でいまひとつ迫力
に欠けるのは仕方ない。

昨年の反省点として、懐中電灯の色の問題があった。粘玉の光跡が赤っぽく写
り、ストロボ光とのミスマッチを起こす。それはそれで面白い画像ではあるが、
やはり色目を合わせておきたい。ちなみに、昨年の記録はこちら。

今回は高輝度のLEDライトを準備した。トライアル初期で感触をつかむ。
投げ縄の振りが小さいと、投げ縄の軌跡もちゃんと写り、私の絵コンテに近い
画像となる。振りが大きくなると玉の軌跡しか残らない。

LED照射の加減が難しい。投げ縄を出そうとするとクモの体も一緒に露光し
て露出オーバーになるし、抑えると軌跡が暗くなる。振りが中途半端だがこの
カットがバランス的にはマシな方。トップ写真は後処理を加えているが、ライ
ンの軌跡が見えないので不満。まだいろいろと課題が残る。

ムツトゲイセキグモを大きく切り出したカットも、未成熟ゆえの迫力の無さを
感じる。近くの別個体を見ると、すでに餌を捉えて食事中だった。資料として、
裏側から写しておく

ここでは他にシロオビトリノフンダマシ黒色型キララシロカネグモを撮った
のみで、今回は投げ縄撮影に没頭した。ひと段落してY氏と休憩。見上げた空
には降るような星*があったが、おっさん二人ではロマンチックとは無縁なの
であった。

近くのトリフンのポイントに移動。なるほど、狭いエリアに密度が高い。
トリフンダマシアカイロトリフンダマシアカイロトリフンダマシ黒色型な
どを撮る。このグループは真夏の最盛期を過ぎており、これから秋口にかけて
はオオトリノフンダマシが多くなってゆく。左の小さいのがオスである。

日付が変わるまで、夜遊びを続けた。めくるめく夜の世界を知ってしまうと、
クセになってしまうのがこわい。次は9月後半、成熟したクモたちに会いに来
よう。

【撮影データ】 22/Aug/09 豊岡市 D90+SP90MACRO,SIGMA17-70