観察2日目。 段丘のユウスゲはもうお終い。花越しの海にはサーファが戯れている。 ゴミの中で足早に動くものがいた。ソリハシシギだ。夏の海ではソリハシシギ をよく見る。かなりの愛想良しだったので、しばらく単独のソリハシシギに遊 んでもらうことに。もっぱら甲虫を見つけては食べていた。 おきまりの図鑑写真と正面顔。 クロサギが東の岩場に向かって飛んでゆく。Uターンして戻る途中、海上を西 に向かって大型の鳥が高速で飛んできた。咄嗟にレンズを向けてシャッターを 切る。ホウロクシギだった。 さきほどまで留まっていた辺りに舞い降りたのを確認し、再びそちらに取って 返す。シャクシギの仲間は警戒が強いので、近くなるにつれ慎重に足を運ぶ。 かなり離れた位置で腰を落としホウロクシギを収める。さらに距離を縮めよう とすると案の定である。東に向かって飛んで行った。 今回出会った個体は、今まで観察した中でも、もっともくちばしが長いやつで あった。下に湾曲した長いくちばしは、地味色この鳥の最大の魅力である。 戻りがてら、海水浴場を背景に遠くからシャッターを切る。お気に入りの写真 になった。 荒涼とした海岸風景の中をサーファーが引き上げてゆく。夏を惜しむ水遊びの 人たちの歓声が、少し離れて聞こえてくる。 【撮影データ】 14/Aug/09 箱石海岸 D90+VR300F2.8x1.4 |