箱石海岸に出てみて驚いた。おびただしい漂着ゴミ*が海岸線に沿って堆積して いるのだ。台風9号による急激な河川増水で陸地からのゴミが一気に海に吐き 出され、大波がそれらを打ち上げた。普段はハングル文字が多い漂着ゴミも、 今回は大方が日本語のもの。大量の流木や河川工事用の建設資材などが累々と 打ちあがっており、海水浴場のあたりでは重機がゴミを撤去していた。 そんなゴミを見ながら波打ち際を歩けば、足元からキョウジョシギが飛び出て きた。一瞬立ち止まったが、こちらの殺気を覚って浜から少し離れた岩場に退 避して行った。 時々うねりが岩を洗う。キョウジョシギは辛抱強く、私が立ち去るのをそこで 待っていた。美しい夏羽も褪せて落ち着いた色合いに変わっている。背中がか なり白っぽいので幼鳥かもしれない。この海で秋のキョウジョシギは珍しい。 これを皮切りに、お盆休みはこの海岸に通うことになる。海水浴シーズン中は 長いレンズを持って海をうろつかないことにしているが、今年の秋の渡りは早 いペースで進んでいる様子だからだ。 このシリーズ、4回連続でお伝えする。 【撮影データ】 13/Aug/09 箱石海岸 D90+VR300F2.8x1.4,*GX100+Gyoro8 |