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なめんだらげな夜

トリノフンダマシ
トリノフンダマシ (コガネグモ科)
変人Yと今夏最初の夜遊び。懐中電灯に照らされる細かい連続した粒は、何か
の花粉かと思っていたけど、それは霧雨だった。湿度が高いが、気温がそれほ
どでもないので、思ったほど不快な夜ではない。

冷夏のせいだろう、今シーズンのクモの出は悪い。特に、大型のオニグモ系の
姿が少ない。観察エリアで見たのはヌサオニグモコゲチャオニグモくらい。
一番目立つのはワキグロサツマノミダマシオナガグモも一度見かけた。

当夜3個体目のトリノフンダマシは大きかった。Y氏と交代ごうたいにライティ
ングのサポートをしあいながら撮る。ここ2年ほど、よい夜遊びの相手となっ
てくれたムツトゲイセキグモは、昨年の卵塊を残したまま行方知れずだ。
ススキの葉に止まっていたのはアカハネナガウンカ。チャームポイントの目を
撮り損ねた。

雨粒が大きくなったところで早めの撤収。帰り際、近くの別ポイントも回って
みる。アカイロトリノフンダマシなめんだらげ(注:但馬弁で「だらけたよ
うな」の意)な網を張っていた。雨が強まり、チョイ撮りでおしまい。

ふと隣を見ると、ワキグロサツマノミダマシが赤いものを捕食中だった。
おい、食ってるのはアカイロトリノフンダマシだろが。そんな上等なもん食う
なよ。ワキグロサツマノミダマシのアカイロトリノフンダマシの捕食シーン。
舌を噛みそうな長い名前。これは初めて見る興味深いシーンだった。

【撮影データ】 08/Aug/09 豊岡市 D90+SP90MACRO