7時過ぎに稜線に上がる。気を引く鳥の声はクロツグミとホトトギスくらい。 アキアカネの大群が朝の風に舞っている。田んぼで羽化した彼らは、秋風が吹 くまで山の上で過ごす。 道ぶちでジョウザンミドリシジミのテリ張りをしばらく観察する。高い枝に止 まるので、車のドアを足がかりに、ルーフに腰をサポートしながらレンズを向 ける。ゼフィルス撮影に脚立を持ってくる人の気持ちが分かる。 沢沿いのポイントで待機。やはりここでもジョウザンミドリシジミがテリ張り をしていた。レンズやカメラを変えながら、長い間遊んでもらった。見る角度 で翅の輝きが違う。トップ写真の角度が一番美しかった。こちらは魚眼*で撮っ た生息環境の様子。 名前は後で調べたが、同じ場所にいたヤマトフタツメカワゲラが気になったの と、時々サナエトンボが飛び回った。10時を回ると、約束したように、ジョ ウザンミドリシジミの占有行動は終わり、忽然と姿をくらませてしまうのであっ た。 午後遅くカシワ林のポイントに仲間と合流。今回もA君と会う。いつも一緒の T君は学会に出かけているとのこと。A君は前夜から新しいポイント開拓に来 ているとか。彼が指差す先にいたのがミドリシジミ♀。その裏面。いい加減に 撮ったのでポンボケ。 キマダラルリツバメの時間帯は前回より早めだった。気候の影響があるのだろ う。スレやボロの個体が多かった。今回は生息環境*も押さえる。 ゼフィルスの季節ももう終わりがけ。ネットを振る採集者も数を減らしてきた。 もうすぐ梅雨が明けると、山はいよいよ本格的な虫の世界となる。 【撮影データ】 11/Jul/09 美方郡 D90+VR300F2.8x1.4, GX100+魚露目8号 |