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虫屋の集う頃

キマダラルリツバメ
キマダラルリツバメ(シジミチョウ科)
午後から山に上る。時間も時間だけど、鳥はさっぱりである。カッコウとホト
トギスが鳴くくらい。あとはホオジロ、モズ、キセキレイ。

沢沿いのポイントで青色のチョウを撮る。しばらくすると仲間のA君とT君が
乗り合わせてやってきた。この季節は、虫屋の彼らにとってはハイシーズン。
都会から3週連続で調査にやってきている。液晶モニタを見せながら、さきほ
どの青いチョウはムラサキシジミと教えてもらう。南方系のチョウで、昔の但
馬にはいなかったという。

キマダラルリツバメのポイントに着くと、入口に捕虫網が2本立ててあった。
人影は見えず、夕方の出現時間に戻ってくるのだろう。先に唾を付けたという
意味あいなのか、よい気分はしない。

しばらく林道を歩いてハヤシミドリシジミの様子を見る。二度ばかり卍飛翔と
出会った。鳥用レンズのまま手持ち狙うが、あいかわらず撮影は難しい。路傍
でみつけたヒメウラナミジャノメ。

さて、ポイントに戻るとA君号と、別の神戸ナンバーが1台。先ほどのネット
の持ち主だ。採集者が入ったから写真は駄目だと、A君とT君が諦め顔で出て
きたところにKingFisher氏が合流。俄か生物部OB会の様相となる。

採集者は長いネットを振り続けているが、KingFisher氏としばらく撮影モード
に入った。低い草にじっとしていたハヤシミドリシジミはメスだった。タイミ
ングよく開翅。オスの瑠璃色からは想像できない地味な翅である。

やがてキマダラルリツバメの活動時間となり何度か近くに止まったが、鬱陶し
い採集者に加え、下から続々と上がってきた放牧牛に睨まれて早々に退散。

ハヤシミドリシジミの活動時間に入り、カシワ林のあちこちでオスの占有行動
が始まった。写真は不発。葉上で見張りにつくオス遠くの半開翅シーン。
18時半まで山で遊んだあと、家路を急いだ。

【撮影データ】 05/Jul/09 美方郡 D90+VR300F2.8,VR18-200,SP90MACRO