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ようやく夏空、円山川



鶴岡の瀞

盆休み最終日、午後からの予定が空いていた帰省中の息子Yを誘って、川遊び
に出た。2年前の同じ時期、娘と漕いだのと同じコース。往復2時間のお手軽
パドリングだ。

午前中はパッとしない天気も、午後からは夏らしい空に変わっていった。炎天
下、艇庫から川へキィウィ2を人力で運ぶ作業がなかなか苦しい。最初は前後
のグラブループで持ち運んでいたが、すぐにダウン。前のグラブループに2本
のロープを掛け、二人で地面を引きずって行った。ポリ艇はこんな荒っぽい扱
いでも堪えない。

魚露目で出艇の記念撮影。時刻は3時前。盆前に降った台風9号の雨で、この
時期にしてはずいぶん水量が多い。すのーべる淵から流れに乗って江原の瀞に
滑り込む。台風9号の増水時には警戒水位を超え、真夜中の避難勧告が出され
たエリア。堆積したゴミの帯が当時の様子を物語る。

日置橋をくぐると、右岸の被害状況が見えてくる。ヤナギに掛かったコンテナ
が水位の足跡。日置地区では床上浸水の被害が出た。被害状況は豊岡市のHP
に記録されている。2004年の台風23号の記憶が蘇る。

川のど真ん中、海風が心地よい。岸辺に沿って時折カワセミが飛ぶ。パドリン
グは後ろの息子に任せ、私は早くも2本目の缶ビールのプルトップを引いた。
運転手の息子はノンアルコールで我慢である。

お馴染みの鶴岡橋が近づく。橋桁の上に流木が残っている。左岸の船着場に僅
かの時間上陸。トップ写真はそのときのもの。水際には盆花が置いてあり、盆
も終わったことを思う。

ポアオーバーの蓼川堰堤まで下り、そのままUターン。再び鶴岡橋をくぐる。
帰りは海風の追い風を受けて、漕ぎ上がりも楽勝と踏んでいたのだが、4時を
回るとすっかり凪状態になっていた。無風の瀞場を殿さん乗りで進む。息子の
パドリングは力強くすっかりお任せモードなのである。

日置橋まで戻る頃には西に雷雲が掛かり、ゴロゴロと鳴り始めていた。行きに
撮りこぼした江原右岸の大きな倒木を撮影しておく。ケヤキだろうか。

すのーべる淵からの流れ込みを漕ぎ上がるが、あえなく押し流される。右岸沿
いにライニングダウンして艇を上げる。すのーべる淵で最後の漕ぎを楽しんで
から上陸。

父と息子の久しぶりの舟遊びは、気の効いた会話も、安っぽい人生論もなく、
ただ淡々と漕ぐだけのものだった。それでいい。人生は川のようなもの。
沈むことなく、うまく漕ぎ抜いて行ければ、それでいいのだ。

(BGM:「River of Life」by PFM
    もしくは
   「川の流れのように」by 美空ひばりw)

※撮影:GX100(+Gyoro8)

 【 行動日 】2009年8月16日(日)
 【 河 川 】円山川
 【 流 域 】兵庫県北部
 【 コース 】すのーべる淵(江原)〜蓼川堰堤(土居)往復
 【漕行距離】6Km
 【 天 候 】晴れ
 【メンバー】たじまもり+息子Y on Keowee2
 【 タイム 】すのーべる淵14:50…蓼川堰堤15:50…すのーべる淵16:45