昨シーズンは矢田川、円山川、竹野川をそれぞれ一回。結局三回しか漕がず
に終った。今年はやるぞと意気込んではみたが、結局初漕ぎも5月連休になっ
てしまった。
約束の10時、艇庫に集まったのは萬屋さんと我が家だけ。いつものように
ダラダラと出発の準備が始まった。ま、このダラダラ感が良いのだけども。
Koh!さんが現れ、ベガさんの遅刻連絡があったことを告げる。彼女の到着を
待つ間、みんなで買い出しに出掛ける。定番の焼きギスを仕入れるのも忘れ
ない。
11時も回ってベガさんが艇庫に到着。恐縮しながら着替えを済ませ、さて
車をロックしてという段になって、キーが無いとひと騒ぎ。シートの隙間に
入り込んでいたのを見つけ一段落。私とKoh!さんの車で、5艇と6人を出艇
地に運んだ。上小田橋で準備をしているうちに12時のサイレンが鳴り、ほ
ぼ予定した時刻に漕ぎ出した。
こたじま/YUU&GENの乗るキィウィ2からは、兄弟の言い争い絶えない。ベガ
さんも、昨年の竹野川でのTスラに懲りたのか、今日はキィウィ2を選んで
のんびり身を任せている。伊佐橋手前右岸で、真っ白な鳥が飛んだ。「ヤマ
セミだ」とKoh!さんが興奮するが、すぐに姿を見失った。
伊佐橋手前のバックウォータ
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伊佐橋下のブロック堰堤越え
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伊佐橋下のブロック堰堤を越え、真ん中の水路を漕ぎ下る。少し波立って楽
しい。寄宮のバックウォータを過ぎ、広く平坦な魚道を滑り降りる。石の中
州を右から回り込んで、左岸寄りの小さな堰堤を乗艇のまま越える。そのま
ま流れに乗って広い瀞場に漕ぎ出す。
上陸場所を探しながらしばらく漕ぎ、左岸に素敵な場所を見つけた。小さな
砂浜があり、周りは背丈を越えるセイヨウカラシナのお花畑だ。ここで遅い
ランチタイムとする。まずは焚き火だ。良い天気が続いて、集めた焚き木も
乾燥している。苦労なく火は燃え上がった。ネコヤナギの生木を火の上に渡
し、焼きギスをあぶる。「あなたのキスを 数えましょう」などと、相変わ
らず低級なオヤジギャグで鼻歌しながら、Koh!さんがキスを並べた。
缶ビールを開け、焼きたてのキスをほお張る。たまらなく美味しい。グベ?
だったか、別の干し魚が焼かれ、ウインナーが焼かれた。小さく立ち昇る煙
が川風に流されて川面に消えて行く。風下の子供達が煙を吸ってゴホゴホやっ
ている。河原の焚き火は楽しい。
長い時間、この場所で過ごした。私はウトウトとしながら、頬に降り注ぐ太
陽に初夏を感じていた。右岸の森からはイカルの声が絶え間なく聞こえてい
た。こたじま達は、思い思いにカヌーで遊んでいる。こたじま/GENの艇の横
をマムシが泳いで渡った。
出発前に自宅の妻たじまに電話し、赤崎の河原で落ち合う約束をする。カヌー
にケータイというのは無粋な組合せであるが、連絡手段としては便利である。
そんな思いもあって、最近防水タイプの携帯電話をアウトドアで使い始めた。
宿南原野で焚き火をたく
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定番の焼きギスをあぶる
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漕ぎ出してすぐ、小型のマムシが悠々と泳いでいるのに出くわす。ベガ艇に
どんどん近寄って行くのを見て、Koh!さんが大声で注意を促した。瀞場の先
のザラ瀬はずいぶん流れが変わった。S字の瀬があり、小さなブロックに流
れが当たっている場所を通過する際、少しバランスを崩しかけた。後続を見
守ると、ベガさんのキィウィ2が後ろ向きになって下りてきた。
赤崎橋の上で手を振るカヌールックの青年は、みゅうさんだった。合流する
つもりだったらしいが、我々のランチタイムが長すぎた。諦めて上がってし
まったようだ。せっかくケータイを持っていたのに、みゅうさんとのコンタ
クトが取れなかったのが残念。
赤崎の河原では、妻たじまが待っていた。ベガさんと一緒にに乗り込んで、
ゴールまでは妻たじまが漕ぐことに。赤崎の先の瀞場で、再びヤマセミが現
れた。今度はしっかり姿を追うことが出来たが、すぐに森に消えた。20分
ほど漕いでゴール。河原から艇庫まで艇を運ぶのに、かなり消耗した。数年
前は一人でキィウィ2を担いで上がったものだが、年々衰えてゆく体のこと
を思う。
渋滞の上り国道を、みゅうさんのレガシーで車の回収に向った。裏道を案内
するという萬屋さんがナビゲータとして乗り込んだ。宿南手前から右の細道
に入り村中を抜け、峠を越え、萬屋さんの言うところの「シワい道」を初め
て走った。半日置き去りにした我が愛車に乗り込めば、エアコンファンが熱
い空気をかき回した。窓を一杯におろして走る。行楽帰りの車の縦列の向こ
うに、セイヨウカラシナの黄色い原野が広がっていた。
【 行動日 】2000年5月5日(金)
【 河 川 】円山川
【 流 域 】兵庫県北部
【 コース 】上小田橋(八鹿)〜 すのーべる淵(江原)
【漕行距離】約8Km
【 天 候 】晴れ
【メンバー】Koh! on Tornade, 萬屋正右衛門 on T-slalom,
ベガ on Keowee2, こたじま/YUU&GEN on Keowee2
たじまもり on Cyclone
【 タイム 】上小田橋12:10…宿南原野13:30-15:10…すのーべる淵16:20
【 川情報 】・伊佐橋ブロック堰堤下は真ん中の水路が適
・寄宮左岸堰堤は乗艇のまま降下可能
・赤崎ザラ瀬はS字状に流れが変わっている。通過注意
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