奥野のSさんより、見慣れぬクモを捕まえたので見て欲しいと、写真を添えた
メールが届いた。続く1時間後に、そのクモに起こった異変を報じるメールが
届き、以下の写真が添付されてきた。
クモの腹からこのような寄生虫が出て来て、クモはその時点で死んでしまった
ようだと伝えてあった。手持ちの図鑑で、クモの正体はコケオニグモだろうと
予測したが、専門家のH氏に写真による同定を依頼。間違いなくコケオニグモ
だった。また、出て来た寄生虫はハリガネムシだろうということ。カマキリに
寄生することで知られるが、クモに寄生するのは知らないという。
Sさんからコケオニグモとハリガネムシを譲り受けて、アルコール標本にした。
コケオニグモは、但馬では過去に一度見つかったくらいで、かなり珍しい種な
のだそうだ。森に住み、垂直の網を張る。普段は苔の上に潜んでいるらしく、
体の色はそのためのカモフラージュ。
美しいオニグモに出会った。
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