山に雪が降ったので、ルリビタキでもいないかと谷の奥まで入ってみる。鳥の 気配が薄いまま下る途中、「キャラ」と久しぶりに懐かしい声を聞いた。声の した方向に目を凝らすと、ヤマセミのオスが登場。 この渓流域ではヤマセミを見たことがなかったので、新鮮な感動を覚える。 ヤマセミは元来、平地の河川中上流域に棲んでいて、渓流と呼ばれる谷の奥深 くで見ることは少ない。しかし、近年は従来の生息域の環境変化で、すっかり ヤマセミの姿が無くなってしまった。もう渓流域まで入らないと、ヤマセミの 暮らせる場所が無くなってきたということか。 やがて上流に飛び出し視界から消えた。ゆっくり車を移動させ、渓流に張り出 した枝に止まったヤマセミを見つけた。この場所での生活ぶりを、この先、気 にして観察してみようと思う。 帰り道、山際の湛水田にコウノトリの山本ペアを見つけた。巣塔とは少し離れ た場所にいたのが意外だった。コウノトリもいよいよ本格的な繁殖シーズンに 入る。 【撮影データ】28/Jan/19 D500+300mmF2.8 |