山中で「シシシシ」という囀りが聞こえたので待機。ほどなく顔を出したのが ヤブサメ。8KHzから10KHzという高周波なので、加齢とともにこの声が聞こえな くなる人も少なからずいる。私はまだヤブサメの声は可聴域に入っている。 ヤブサメはウグイス科の夏鳥で、短い尾と太い眉斑が特徴である。薮の中から 声は聞けても姿を見る機会の少ない小鳥である。 造成工事が終了した(らしい)加陽湿地を巡回してみる。 コガモを中心に、ハシビロガモがところどころで目立つ。 ため池っぽい深みだけのこれまでの開放型湿地は、泥地から緩やかな傾斜で水 深が増してゆく構造で、岸にへ複数のコチドリが繁殖をめぐって賑やかにやっ ている。コチドリはパイオニア繁殖者で、新しい造成地にいち早く侵入して繁 殖を始める。 アオアシシギが1羽いた。餌を見つけた。 渡り期の田んぼに水が無くなり、豊岡盆地を中継地とするシギ・チドリにとっ て、円山川水系に国交省が造成する人工湿地は、今後にわたり重要な役割を果 たしてくれるだろう。 片間巣塔ではコウノトリが抱卵中。 下鉢山巣塔でも運び込んだ巣材の上に伏せる様子が見られた。 【撮影データ】15/Arp/18 D500+VR300mmF2.8 |