林道でオバボタルがフロントに止まったので、車を止めて魚露目で記念撮影。 人家の庭先にクリンソウの群落が、盛りを少し過ぎて咲いている。ゲレンデで シカが草を食べている。かつては冬期以外は人の暮らしがあった小さな山村は、 今はジギタリスが繁茂しているばかり。 すっかり鳥も鳴りを潜め、目ぼしい相手にも出会わないまま一旦山を降りる。 仲間が見つけた別荘地階のニッチのオオルリの巣では、2羽のヒナが親の給餌 を受けている。メスの給餌。ヒナの糞をくわえて飛び去る。オスが蛾を運んで きた。巣の左端に、死んだ1羽のヒナが見える。強いものしか生き残れない、 自然界の掟。一週間後に再訪したときには、すっかりヒナの気配が消えており、 無事巣立ったようだ。 同じエリアの森の中、サンコウチョウがチラっと姿を見せた。 笹薮が騒がしく、妙な鳴き声が正体を現すのを待つ。しばらくして道路に出て きたのはアナグマの母子である。笹薮の騒動は、アナグマの子供がじゃれ合っ ていたのだ。お母さんの乳が大きく目立ち、子育ての最中であることがよく分 かる。 盆地に戻って三木巣塔をチェック。3羽のヒナがいるが、左端の1羽は東隣り の袴狭巣塔から巣立ったばかりのヒナで、どういうわけだか、別の家族の巣に 居候を決めた。親鳥も他人の子を受け入れて我が子と同じように餌を与えてい る。野外コウノトリの数が増えるにつれ、コウノトリの社会もいろいろと新し い問題を引き起こしている。興味深いことである。 【撮影データ】29/Jun/17 D500+VR300mmF2.8,10-20mm,35mm+Gyoro8 |