円山川堤外のヤナギ林で、エナガの群れがチュルル・チュルルと移動するのを見 ていた。少し奥まった枝の中でツグミ大の鳥影が動くのを見た。正体を突き止め ようと観察を続けるうち、ワンポイントカラーの赤が鮮やかに目に入った。 秋のノゴマは姿を見る機会が少ない。繁殖を終え南に渡るノゴマたちは、高見で 囀ることもなく、ひたすら薮の中に深く身を潜めているからだ。秋のノゴマを見 るチャンスは、これまでバンディング調査での捕獲個体くらいなものだった。 今回はたまたま、移動の群れがヨシ原の縁に出てきたのに遭遇したのだ。倒れた ヨシの枝に止まる。地面で採餌。ツリフネソウの花と。ノゴマの上面は単色で非 常に地味である。特にヨシ原の中では完全にマスクされて見つけることが困難で ある。 全体が地味であるからこそ、ノゴマの喉の赤はより鮮烈である。 足を開いて止まる 正面顔 今回姿を見せたノゴマ♂の数は5・6羽。♀も1羽一瞬見えたが、喉の赤が無い 分、ほんとうにメスの存在感は希薄である。円山川のヨシ原でしばらく休んだ後、 次の中継地へと西に動いて行くだろう。 堤防を移動すると、牧草地にシカがいた。 チュウヒも飛んだ。 【撮影データ】20/Oct/16 円山川 D500+VR300F2.8 |